12月6日

『浪速の食と食文化』

浪速魚菜の会 笹井良隆 講師

午前 

  [集合時間]  10時30分

  [集合場所]  てんしば

   てんしば看板前で集合した後、「一心寺研修会館」に向かいました。

 

 本日は、大阪産(もん)の食材で旬を迎える月ごとに各食材の生産情報、

 料理のポイント、注意点、入手方法、食べ方などを教えていただきました。

 

・大阪産野菜について

 占有率の高い府内産野菜(平成19年度)

 1. しろな  96%

 2. かいわれ 56,8% 

 3. しゅんぎく  56%

 

 

・直売所うまいもん巡りについて

 春 「筍」「蕗」「若ごぼう」 貝塚 和泉 八尾

 夏 「きゅうり」「茄子」「トマト」 富田林 羽曳野 能勢

 秋 「果実類」 「蓮根」「里芋」 河南町 和泉市 交野市

 冬 「牛蒡」 「蓮根」「大根」「ねぎ」 中河内 河内長野

 

 

・季節の野菜で小鍋立てについて

 直売所やデパ地下で季節の野菜を

 スーパーで買える魚介を活用する

 経済的に楽しむ大阪的な小鍋立て

 

 

・鰹出汁と真昆布出汁について

 まず、小さな紙カップに入った出汁を各々少し試飲、その後一緒に合わせて味わいました。

 

 

・四季の野菜の小鍋立て鰹出汁で食べる野菜について

 春 菜の花 山菜 豆類+貝類

 夏 茄子 玉葱 トマト

 秋 根菜 里芋 牛蒡 大根

 冬 香味野菜(芹 みつば 水菜)

   ※出汁のよく出る野菜

    人参 白菜 水菜

 

 

・昆布ベース鍋について

 スーパーで買える真昆布に合う魚介

 春 桜鯛(アラ)

 夏 鱧

 秋 鰆

 冬 鱈 鰤

 

 

・大阪出汁について

 真昆布(グルタミン酸)

      

 鰹 雑魚 海老 椎茸 干瓢(イノシン酸、グアニル酸)

      

 薄口醤油(アミノ酸)

 

 

・野菜淹汁(やさいだし)と 魚粗淹汁(うおそだし)について

 野菜淹汁→生野菜 昆布 

 魚粗淹汁→鱧 鯛 他中骨

 <ポイント>

 ・野菜は菜物 葉物野菜とする

 ・野菜によっては昆布出汁は不要

 ・魚の粗(あら)や中骨に強塩し、洗った後によく焼いた物を煮出す

 

 

・日本食文化が生んだ究極のインスタント出汁(鰹パック他)について

 小鍋の場合、調味料は惜しまない 

 鰹パック4袋に、薄口醤油、本みりんは同量

 

午後「浪速の食を味わう」懐石料理

今回は、大阪の特産品と認められる加工食品(「大阪産(もん)名品」)の中から、

 「田辺大根」 「天王寺鏑」 「大阪春菊」

 「犬鳴豚」 「大阪岬沖 はまち」「鯛」他

 「天下の台所」と発展してきた、ここ大阪の食文化を学ぶことができました。

そして、佐野料理長より一品ごとに食材や作り方の説明を聴きながら、懐石料理をいただきました。

どのお料理もとても美味しくいただきました。

御馳走さまでした。